第23話 甘い誘惑・夢織姫の紡ぐ夢幻の罠
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公園にいる輝。
輝 「リーダーの話じゃ、この近所の子がけっこう入院してるんだよね‥‥」
あたりを見回しながら歩く。
輝 「あ‥‥これ‥‥?」
噴水の中からウィーヴィング・グラスを拾い上げる。
輝 「きっれい‥‥。これじゃ、オレだって欲しいや‥‥」
公園から駆けだしていく輝。止まった車から降りてくる黒羽と会う。

輝 「黒羽さんっ これじゃない?」
輝、黒羽にグラスを渡す。黒羽それを見ながら。
黒羽 「早いな、さすが、坊やだ。これ、先に博士に届けてきたほうがいいかもな」
輝 「ね、黒羽さんは、どこ行くトコだったのっ?」
黒羽 「この公園の側に、被害者の家があって、おばあさんが家に残ってるらしい」
輝 「それ、オレにまかせて、黒羽さん、博士のトコ行ってよ。なんかあった時、黒羽さんがいた方がいいし。オレ、親戚多いから、おじいちゃんやおばあちゃんと話すの慣れてるよ!」
黒羽 「わかった。じゃ、頼むぞ」
輝、黒羽から場所を聞いてそちらに向かう。黒羽車を発進させる。



小学校の校長室にいる黄龍。ジャケット姿のきちんとした感じ。
黄龍 「そうですか。この学校でも20人の被害が‥‥」
校長 「伝染病とかそういったものでは‥‥‥‥?」
黄龍 「今のところ病原菌や薬物の反応はでていませんので、あまり騒ぎたてないでください。ただ、我々大学病院としても、被害の拡大を防ぐために警察に最大限の協力をしたいのです。それで、眠っている子と昨日一緒に遊んでいた子たちの話を聞きたいのですが」
校長 「わかりました。各担任にすぐ手配をさせましょう」



業務用のライトバンがある研究所に入っていく。 「国立生命工学研究所」。実験棟に停まる。田島と赤星が降りてきて機材を実験室に運び入れる。部屋では葉隠と田尾が何か測定中。装置に入っているのはウィーヴィング・グラス。
邪魔にならないように機材のセッティングをする田島と赤星。機材を運ぶ赤星に気付く田尾。
田尾 「あれ‥‥、君、もしかして、『森の小路』の‥‥?」
赤星 「はあ。赤星です‥‥」
田尾 「めずらしいな。喫茶店で運送業務もやるとは‥‥。 ああ、だからよく休みなのか!」
赤星 「えっ‥‥?」
固まった赤星に、笑い出す葉隠と田島。
葉隠 「喫茶店の店長は世を忍ぶ仮の姿でな。実は‥‥竜太は儂専属の荷物持ちなんじゃよ。どんな重いものでも平気そうじゃろ?」
赤星(ちょっとの間の後、情けなさそうに) 「そっ それだけですか、博士?」
爆笑する田島、きょとんとしている田尾。



校舎から出てくる黄龍と校長、低学年の3人の少年。黄龍丁寧に校長に礼をして、子供達と自分だけになる。
黄龍 「さってっと‥‥。お前たち、授業中にごめんな」
子供1 「聞きたいことって、ヒロシ君やアケミちゃんのこと?」
黄龍 「ああ。ヒロシ君たち、昨日、なんか変わったことなかったかなー?」
子供2 「別にねーよっ。いっつも通り公園で遊んで、夕方のサイレンで帰ったもん。アケミなんか相変わらず、らんぼーだったし! ボール思いっきりぶつけられた‥‥」
黄龍 「ハハ‥‥ ドッチボールか。そのうち、お前たちの方が強くなっからよー」
子供3 「ほんと? そしたら女子のやつら、やっつけられる?」
黄龍 「バーカ。そうしたらちゃんと守ってやんだよ」
子供2 「大人ってそーなのか? うちなんか、かーちゃんの方が強いけど‥‥?」
黄龍(大笑いして) 「ま、そーゆーこともあるけどな。じゃあ、あの二人、なんか変わったもの拾ったり、貰ったりしなかった?」

子供1 「僕、知らない。昨日はちょっと早く帰っちゃったんだ」
子供2 「オレ、最後まで一緒だったけど、そんなん気が付かなかったけどな」
子供3だけ、もじもじしている。
黄龍 「坊主、なんか知ってんのか?」
子供3 「‥‥白くておっきいスーパーボールみたいなの‥‥。ぜんぜん弾まなかったけど‥‥」
黄龍 「それ! それ、二人が起きない原因かもしれねーんだぜ!?」
子供3 「うそだよ! だって、ボクだって拾ったけど、なんともなかったもん。ほら」
子供3、ウィーヴィング・グラスをポケットから出す。
黄龍 「げ。それ、兄ちゃんに、くんない?」
子供3 「やだよ。これ、ボクのだもん」
子供1 「何言ってるの、しんちゃん。危ないよ。渡した方がいいよ!」

黄龍、にっこり笑うとフリスビーを取り出して、遠くの木を指さす。
黄龍 「じゃ、坊主、カケしようぜ。これがあそこの木回って戻ってきて、俺様が一歩も動かないでキャッチできたら、その石、くれや。だめだったら、諦める」
子供2 「ウソだろ、兄ちゃん! あんな遠くまで届くわけねーじゃん!」
黄龍 「どうよ?」
子供3 「う、うん。いいよ」
黄龍 「よーし。見てろよ!」
黄龍の投げたフリスビー、きれいに木を回って戻ってくる。その場からまったく動かずに見事にキャッチ。子供達、歓声。子供3、おとなしくウィーヴィング・グラスを出す。
黄龍(受け取ったグラスの眺めながら) 「なあ、坊主‥‥。お前、夕べ、なんか、夢、見た?」
子供3 「‥‥テストで10点だった夢なら見たけど‥‥」
黄龍 「そーか‥‥」(3人に笑いかけて) 「ありがとよ! すっげー助かったぜ!」



入院した子供の家。庭に入り込んで子供の祖母と話している輝。
輝 「ねえ、おばあちゃん。太一くん、昨日、丸くて白い石みたいなの、拾わなかったですか?」
祖母 「おお、2つ拾ってきて、わしにも1つくれてな‥‥。あん子はほんに良い子じゃ」
輝 「く‥‥くれたって、おばあちゃんも持ってるの!?」
老女、奥に引っ込むとウィーヴィング・グラスを持ってくる。
祖母 「これじゃろ」
輝 「こっ、これ、夕べ、どこに置いて寝ましたっ?」
祖母 「枕元の仏壇のとこじゃけど?」

輝 「あの‥‥おばあちゃん、昨夜、どんな夢見たか、教えてくれませんか?」
祖母 「昨夜は‥‥そうそう! 死んだじいさんが出てきての、楽しい夢じゃったわ!」
輝 「そうなんだ‥‥。あ、それで、この石、ちょっと調べたいんだけど貰ってっていいですか?」
祖母 「よいともさ。いや、しかし坊やもいい子じゃの」(輝ちょっとずっこける) 「おかげでこの網戸、すっかりうまく動くようになったわ。ありがとさん」



付近を走り回るパトカー。
パトカー 「直径5cmぐらいの白い球形の物体を拾った方。危険ですので、すぐ交番かこちらまで届けて下さい。毒物ではありませんが眠り病の原因と見られています。至急ご協力お願いいたします」

ある高層マンションの入り口付近にいる黒羽が、そのパトカーを見送る。手帳を見つつ‥‥
黒羽 「ここか‥‥」
エレベーターに乗る。最上階で降りた時はスウィングトップに眼鏡。あるドアのブザーを鳴らす。
黒羽 「すみません。向かいの春日ビルの管理人なんですが‥‥」
インターフォンの声 「どんなご用件でしょう?」
黒羽 「昨日、ウチのビルの屋上に、おかしなものを見たと警察に通報いただいたそうで‥‥。ありがとうございます。ちょっと詳しいお話を伺いたいんですが‥‥」
出てきた主婦に黒羽、にっこり営業スマイル。
黒羽 「お忙しいとこ、ほんとにすみません」

主婦 「あ‥‥あら、わざわざご苦労様です。夕方の五時半ぐらいに気付いたんですが、キラキラする大きなものがお宅のビルの屋上にあったんですよ。なんだか動いてるみたいだったので怖くなって‥‥。でもしばらくしたら消えちゃって‥‥‥」
黒羽 「それは全体が光ってたんですか?」
主婦 「光るというより、大きなガラス細工みたいで、光を通してた感じなんです‥‥」
メモをとりながら主婦の話を聞く黒羽。



「国立生命工学研究所」実験室。測定器の中のウィーヴィング・グラスが光り出す。
葉隠 「子供の楽しい夢‥‥。集まった情報のお陰で、反応する脳波が特定できたようじゃな」
田島 「えらく特殊な周波数分布の電磁波を出してますよ。そう強くはありませんがね」
赤星 「それに‥‥なんか見た目、ちょいぶれて見えません? やな感じだな」
田尾 「何か我々に知らないものも発生してるんでしょうか?」
田島 「記録は取れましたから、止めた方がよさそうですね」(田島スイッチを切る。グラス元にもどる)

赤星 「田尾博士。子供たちはやっぱり、"楽しい夢"ってのを見てるんですか?」
田尾 「ああ。それもたぶん、ほとんど現実に近いリアルな夢だと思う。脳波に少しアルファ波が混じってるんだよ」
葉隠 「覚醒状態に近いのに目覚めないとは、ますます不思議だが、その状態に固定できるとすれば、洗脳には最も都合が良いのでは‥‥」
田尾 「ええ。私もそれを考えていました。たぶん次は洗脳のための何かが起るのでは‥‥」

葉隠 「竜や、今、状況はどうなっとるんじゃ?」
赤星 「特警には、こいつの回収を依頼してます。あと、A6ポイントから半径5Km内で、電磁波走査の密度も上げてます。うまく捕捉できるといいんですけど‥‥」
田島 「どちらにしろ、患者を早いところ目覚めさせなきゃならんですな。レム睡眠ばっかりでは脳が参ってしまう‥‥。外部から覚醒時の状態に誘導するとか、できんのですか?」
田尾 「ある意味、彼らは彼らの意思で夢にとどまってるわけですから‥‥。固定してるメカニズムもよくわからないし‥‥。いきなりの誘導は危険ですね」

葉隠 「うーむ‥‥。子供達の夢にすいーっと入っていって、起こせたらいいんじゃがのう」
田尾 「それだっ! それ、できますよ、葉隠博士っ」
赤星 「ほんとですか!?」
田尾 「ただし‥‥、精神的に相当タフな人間でないと、引き込まれる可能性が‥‥」
葉隠 「安心されい。そういう人間なら、うってつけが2名おりますぞ!」


===***===

国立生命工学研究所の実験棟に救急車。洵が救急車から一緒に降りてくる。迎えに出てくる黄龍と輝。竹本の運転する車から瑠衣と田尾夫人。ストレッチャーで眠っている茂と美雪が運び込まれる。
実験室。二人の子供に心拍や血圧などの計測端子をつけている洵。二人の間には空いているベッドが二つ。頭の方に複雑そうな機械。田尾博士がそれをセッティング。その脇に不安そうな夫人。
赤星と黒羽に状況を説明している葉隠。竹本、黄龍、輝、瑠衣、脇で話を聞いている。

葉隠 「それで、この機械を使ってこの子達の夢の中に入り、起きるようにし向けるんじゃ。で、その際の脳波変化を記録して、それと同じ形で他の子を誘導して目覚めさせる。脳波を同調させれば君たちも楽しい夢を見ることになるから、気持ちを強く持ってな」
赤星 「黒羽、ミイラ取りがミイラになるなよ?」
黒羽(にやりとして) 「お前さんのほうがよっぽど危ない」

田尾 「赤星さん。これが何かの役に立つかもしれません。持っていって下さい」
田尾、青い首輪を赤星に渡す。
赤星 「これ、カベルネの? でも、持ってくって、どうすれば‥‥?」
田尾 「今、この瞬間をよく覚えておいて下さい。思い出しさえすれば、手元にあるはずです」
赤星 「な、なるほど‥‥。じゃ、お預かりします」

瑠衣 「あっ‥‥あの‥‥博士‥‥‥‥」
葉隠 「なんじゃね、瑠衣ちゃん?」
瑠衣 「茂くんを起こすの‥‥あたしじゃダメでしょうか?」
葉隠 「なんじゃと?」
瑠衣 「‥‥黒羽さんのかわりに‥‥あたしが行きたいんです!」
一同驚き。

瑠衣 「茂くんが‥‥どんな夢見てるか、あたし‥‥わかるの。きっと、パパとママの夢見てる‥‥。パパとママの夢見てる時、どれだけ幸せで、でも、起きた時‥‥どれだけ悲しいか、あたし、わかるんです。だから、あたしが行きたいの!」
赤星 「瑠衣、それって‥‥」
黒羽(遮って) 「オレに異存はないぜ、旦那」
赤星 「お、おいっ」
黒羽 「茂くんのことは、瑠衣ちゃんにおまかせしましょう」
竹本 「‥‥なるほどなぁ。夢なら未成年だなんだ、言うヤツはおらんよな、瑠衣ちゃん?」
瑠衣 「はい!」

輝 「ね、ねえ、瑠衣ちゃん。瑠衣ちゃんがこれから見る夢って、たぶん‥‥‥‥」
瑠衣 「大丈夫よ、輝さん。わかってるもん」
赤星 「‥‥そこまでわかってんなら‥‥一緒に行くか、瑠衣!」
瑠衣 「うん!」

黄龍 「瑠衣ちゃんさ。じゃ、俺様も御守りあげちゃおうかな」
瑠衣 「え?」
黄龍、胸ポケットのクリーム色のチーフをするりと出して、瑠衣の左手首に結ぶ。
黄龍 「なんか印象に残ることがあった方が、いいみたいだしねー」
瑠衣(チーフに右手をやって) 「あ‥‥ありがと‥‥、瑛那さん‥‥」
思いっきりふくれる輝と、その様子に苦笑して、輝の頭をくしゃくしゃと撫でる黒羽。



4つのベッドに横たわる4人。美雪、赤星、瑠衣、茂の順。4人の頭部にはケーブルが色々ついている。あと部屋にいるのは、葉隠と洵、そして田尾だけ。
田尾 「じゃあ、赤星くん、瑠衣ちゃん。力を抜いて。大きく深呼吸。数を数えながら‥‥。相手の子供のことだけ考えて」
目を閉じたまま、軽く頷く赤星と瑠衣。眠りに落ちていく。


===***===

以下、夢のシーンはソフトフォーカス

どこかの芝生の庭。リクライニング・チェアで寝ている赤星。淡い色のスラックスにポロシャツ姿。女性の手が伸びてきて額にかかる髪をかきあげる。
赤星(目を覚ます) 「‥‥あれ‥‥、有望?」
有望 「気持ちよさそうだったから、どうしようかと思ったんだけど?」
赤星 「‥‥なんで‥‥俺‥‥」(がばっと起き上がって) 「そうだ、スパイダル!」
有望 「あらあら、また夢見てたのね。全部終わって、もう半年にもなるのに?」
赤星 「‥‥‥‥え?」

有望 「条約調印の時は、貴方だって出席したでしょ。不可侵条約と技術交流、ぼちぼちだけど人の交流も始まって‥‥。半年経ったけど、全て順調よ。もう何も心配しなくていいの。それより、私、買い物に行ってくるけど、今夜何か食べたいものある?」
赤星 「買い物‥‥? 今夜‥‥? なんで、お前が、そんな‥‥」
有望 「もう‥‥いつまでふざけてると、怒るわよ!」

有望、赤星の額を突く。その左手の薬指にマリッジリング。赤星、自分の左手を見ると薬指に同じリングがはまっている。赤星、目を閉じて頭を押さえる。
有望(心配げに) 「頭痛? 今週、ちょっと、忙しかったものね‥‥」
赤星 「‥‥いや‥‥。‥‥寝ぼけてたんだな、俺‥‥。あ、買い物、一緒に行くよ!」
赤星立ち上がる。



公園の中を通り抜けていく二人。青い首輪と赤いリードをつけた大きなキジ猫を抱えて歩いてくる美雪。
赤星 「美雪ちゃん‥‥。その子‥‥カベ‥ルネ‥‥?」
美雪 「あ、赤星さん! なんかね、ルーちゃん、違うとこお散歩行きたいっていうから!」
有望 「あら、猫もこうやってお散歩できるのね」(カベルネ、有望に頭をおしつける) 「可愛いわ! 抱いていい?」(頷く美雪。カベルネを抱き上げる有望)
赤星、ちょっと不思議そうにカベルネの顔を覗き込む。
赤星 「確かにカベルネだ。俺、今日、ヘンだな‥‥。にしても相変わらずでっかい頭だなあ、お前!」
赤星の拳に、ひたすら頭をこすりつけるカベルネ。


声 「あーん! 止めて止めて、その子!」
綱を引きずって走ってくる茶色の子犬。必死で追いかけてくる制服の瑠衣とリードを持った茂。赤星、子犬を捕まえて抱き上げると、いきなり鼻を舐められる。
瑠衣 「よかったー、赤星さん!」
茂 「お兄さん、ありがと!」(赤星、茂のリードを首輪に繋いでから返すと、子犬をおろす) 「わっ こら、コロっ だめだってばっ」
子犬、カベルネを見つけて近寄ろうとする。カベルネも子犬に近づきたい様子。
有望 「この猫、犬、平気なのかしら」
赤星 「カベルネ、お前、やっぱり危機管理能力ゼロ猫だな?」

有望(歩いてくる4人の大人に気付いて) 「あら、みんなおそろいだったのね」
桜木夫妻と茂の両親が談笑しながら歩いてくる。赤星、ぎょっとするが、皆ごく自然な感じ。
佐川 「茂、言ったろう? 首輪にリードつける時が一番危ないって。うっかりすると事故に遭うよ」
茂 「うん、ホントだね。ごめんなさい」
桜木 「まったく、瑠衣がついてて‥‥」
瑠衣 「ごめんなさい。でも、こんなに力が強くてすばしっこいなんて、思わなかったの」

有望 「瑠衣ちゃん、今、学校の帰りなの?」
瑠衣 「今日ね、授業参観と三者面談だったの! でもパパもどうしても来るってうるさいから四者面談になっちゃって‥‥」
桜木(瑠衣の頭に手を置いて) 「誰がうるさいんだって?」(赤星に向かって) 「だんだんママに似て口が達者になってきて困ったもんだよ」
(すました作り声で) 「あら、私に似て何が困るのかしら?」(桜木苦笑。綾、有望に向かって) 「ところで、星加‥‥じゃない、赤星博士、新生活はいかが?」
有望 「ええ、おかげさまでなんとか‥‥。私も好きな研究に戻れましたし、平和っていいですよね」

茂 「わわわっ コロっ」
走り回る子犬のリードで、ぐるぐる巻きになった茂。大人達、大笑い。両親がリードをほどきにかかる。幸せそうな情景が続く。


2002/5/30

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