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2005/2/28 Illust by Chisa Words by Kaoru
[禁転載 reproduction prohibited] 永遠の友に
剣崎。 俺とお前は戦い合うことでしか分かり合えない。 そう思っていた。 戦えばお前にも分かると思っていた。 カリスであり、相川始である前から 俺がどうしようもなく、ジョーカーであることが。 お前も分かると思っていた。 決して統制者から逃れられないジョーカーの宿命が。 あの母娘を、人々を、全て滅ぼすことになる。 俺が生き残れば。 だから分かって欲しかった。 お前が何をしなければならないのか‥‥。 なのに‥‥。 お前ひとり、全てを背負って行ってしまった。 もう一人のジョーカーとなって‥‥。 剣崎。 お前は今どうしている。 あいつらは何度かこの店に来てくれたが、 俺は未だ、まっすぐに、あいつらを見ることができない。 お前は今どうしている。 きっとこれが幸せだと、やっと俺にも分かるようになったのに。 鼓動と共に藻色の血を駆けめぐらせて、 お前は今どこにどうしている？ 俺だけがこうして、 彼女たちの笑顔を浴びている、 この時に‥‥。 日々が過ぎるにつれて お前が俺に与えてくれたものの重さが解ってくる。 お前が失ったものの重さが滲みてくる。 だから俺は、その重さにかけて、 お前との誓いを守る。 決して戦わない、永遠のバトル・ファイト。 二度と会えないお前のその笑顔を、 いつまでもこの心に焼き付けておこう。 その身に異形を宿し、全てを守ったお前の、 限りなく優しい、その笑顔を‥‥。 ***===***===*** ＜Simulacre de illustration＞のちささんからなんと原画そのものを頂いてしまったんです！！ ああ、もうこの素敵なタッチを再現できない管理人をお許し下さい。仮面ライダー剣の主人公剣崎です。 ブレイドの最終回、管理人は本当に感動しました。某雑誌にもありましたが「想像を絶する厳しさと優しさに満ちあふれて心に突き刺さる」まさにそんな感じでした。添えた駄文は剣崎が去ったあとの相川始の慟哭と誓い‥‥というイメージですが‥‥すいません(汗) ちささん、本当に素敵なプレゼントでした。ありがとうございました！ そして、この駄文を読まれたちささんが、なんとかこの二人の辛い彷徨を終わらせられないかと、色々考えて下さったのです。 遠い未来、人類の科学力がおよばず地球が崩壊する日が来る。最後のシャトルが飛び立った後、二人のラストバトルが始まり、その闘いが終わる時に彼らは真実解放される‥‥ こうして「ノアの切り札」はスタートしました。ちなみに「哀しみの終わる場所」という副題は後半のオープニングテーマの最後のフレーズから頂いたものです。 |