キョンシー帝国の謎  

 地獄よりはるか下にあると言われている死者の国。
 そこは数千年に渡って西のゾンビ王国と東のキョンシー帝国が勢力を二分し、幾度となく戦争を繰り返していた。
 が、ある時第276代キョンシー皇帝が暗殺されたことにより戦局は大きくゾンビ王国側に傾き、ついにゾンビ軍はキョンシー帝国の国境を破り城に攻め込んだのである。
「王妃様!ゾンビ軍は既に階下まで迫っております!王子を連れてお逃げ下さい!」
 城の最上階、王の間にいた王妃のもとに近衛兵が駆け込んできた。
「何を言うのです!私はキョンシー帝国王妃、兵たちや国民を捨てて逃げることなどできません!」
「王妃様……!!」
「しかし…この子は、王子は違います。幼いそなたまで、この滅びゆく国と運命をともにする必要はありません…」
 王妃は玉座の横に寝かされた我が子の頬を撫でた。
「そなただけは無事生き延びて……優しい方に拾われるのですよ………」
「お、王妃様!?」
 王妃はキョンシーパワーを使い、王子を人間界に飛ばした。
「王子様、どうかご無事で―――!!」
 ――――――どうか幸せに…私の餃子………。
 その直後、キョンシー城はゾンビ軍の手によって落城……キョンシー帝国はその四千余年の歴史の幕を閉じたのである。


「という訳でだ、餃子はキョンシー帝国の王子だったのさ。粗相があっちゃダメだぞ、悟飯」
「ホントですかクリリンさん!餃子さんってスゴイ人だったんですね〜!」
「子供にデタラメ教えないでくれる?」


                         終
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