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●Oz's Leaves あとがき集●

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■5 / inTopicNo.1)  DB/愛しきものへ/今だからわかること
□投稿者/ 管理人 -(2003/10/05(Sun) 23:27:44)
    ★「愛しきものへ」
    本当に初めて書いた作品です。というか、この第1回めの投稿がインターネットで生まれて初めて行った「カキコ」でした(爆笑)。それまで私にとってインターネットって調べるための場でしか無かったんですよね。回を追うごとに文体も変わっているし恥ずかしい限りですが、それでもとても愛着のある作品です。

    ★ぶっちぎりの凄いヤツ!
    プロフィールでも書いたように私はTVアニメをほとんど見ていません。レンタルビデオがあれば速攻で借りるとこですけど、まあDBのビデオ発売なんてサザエさんの次に勇気ある行為でしょうから(笑)、諦めています。で、しかたないんで映画の方を借りまくりまして、一応全部見たと思います。

    映画の「銀河ギリギリぶっちぎりの凄い奴」。セルゲームからちょっとだけ成長した悟飯にえらく惹かれました! 野沢さんの第一声にドキッとしちゃって。原作で未来トラが「人造人間を倒した報告に過去に行く」としていた部分をちゃんと拾っていたのも、ほう、と思いましたし。で、何より悟空があの世から息子を助けにくるのに感動したんですよね!
    で、この時の悟飯の超サイヤ人2は、発動するにはテマがかかりましたが、最初から完全に力を使いこなしててカッコよかった! ということで、セルゲームでの禍根をこのボージャック戦で吹っ切る、という話を書いてみたいなと思ったわけです。

    あと前々からチチの悟飯に対する教育方針にかなり疑問を持っていました。こんな一方的な育て方したら、悟飯、可哀想だぞって。
    子どもにとって「母親に否定される」ってのは恐怖なわけで、「闘う=母親がいやがる=だから闘いたくない」という構図が悟飯の無意識には絶対あったと思っています。「相手を殺すことが怖い」もあったでしょうけど、「闘うことで母親に否定されることが怖い」って方もかなり強かったんじゃないかって。ただそのラインで書いていくと、かなりドロドロした世界になっていくので、あえてチチ側の独白だけに抑えました。
    所詮、抑圧なんぞ、弱い人間のやることで、悟空とチチの血を引く悟飯がそんなに弱いわけがない。そう、信じて・・・・・・
    (2001/8/24記)


    ★ガラスの仮面とセーラームーン?
    「愛しき物へ」の第8話(文庫発表時第9話)は自分でも割に気に入っている回です。悟空の思い、悟飯の思いを、まあまあ迫力有る(?)戦闘シーンに絡めて書けたからかもしれません。
    ボージャック戦での悟飯の発動シーンに神性というか悟りの雰囲気を帯びさせたいというのは最初から考えていたんですが、実際どう表現するかはかなり悩んでいました。瞑想などでよく出てくる「全知感」というか、自然との「一体感」。一種の悟りみたいなあの感覚・・・・・・。
    もちろん私は、自分がそういう境地にたどり着いたことはないですが、自然との一体感のような不思議な感覚が、自分の中を通り過ぎていった瞬間が何度があるんです。だからそれをどうしても出したかった。

    で、書いているうちに、頭の中で固まってきたイメージがなんと「ガラスの仮面」(笑)。月影先生が紅天女の舞台を回想するシーンで、自分は山と同じものであった・・・・・・って、畳みかけて繰り返していく箇所があるんですよ。私はこのシーンを読んだとき、これ、わかるぞ!って叫んでたわけなんですが・・・
    それで、悟飯が悟空に助けられて落ちていきながら、意識がどんどん拡大していって、
    「自分は自分であって自分でなく、
     木であり、花であり、鳥であり、けものであり、虫であり、魚であった。
     山であり、海であり、風であり、大地であった。」
    ってとこは、じつは紅天女だったりするわけなんですね(笑)

    それから、ピッコロとベジータがなんとかトラと悟飯だけを助けようとし、トラがそれを拒否する。そこで、意識の戻った悟飯が「だいじょうぶですよ、誰も死なせやしない。みんなで帰りましょう」と言う。これはなんとセーラームーンのお得意の台詞なんですねー(笑)
    以前、セーラームーンのアニメコミックを作る手伝いを少しやってまして。TV3話を本一冊にするために、セリフの段階での推敲と整理をする作業が私の担当だったんです(毎回毎回苦労しました)。あのヒロインの「強さ」は、実は「母性」の強さだったと思ってます。ヒーローの強さとちょっと違う。悟飯に母性っていうのもおかしな話なんですが、あの時、なぜか悟飯にそれと同じものを感じてしまって。
    包むように、全てを、護る・・・・・・。
    (2001/8/27 記)


    ★トランクスの結婚
    DB文庫で詩情豊かな小説をお書きのyum様。そのyum様の作品の中に「ハピネス」という小説があります。未来のトランクスが幼い娘と一緒に悟飯のお墓参りに行く‥‥というお話なのですが、娘のラフィアちゃんといい、そのママといい、もう本当にステキなのです。素晴らしい伴侶を得て、お父さんになっているトランクスがとても幸せそうで‥‥。私の大好きなお話です。
    「愛しきものへ・・」は、未来に帰るトランクスと悟飯の会話で幕を閉じるのですが、トランクスに「未来に帰ったら結婚するんです」と言わせたい、割に前から思っていました。そうしたら、なんとなんとyum様が「ハピネス」の投稿をされて、自分のイメージとのあまりの符号に有頂天!「愛しきものへ・・」のトランクスは、未来に帰ってラフィアちゃんのママと結婚する! という妄想は、私の頭に完全定着してしまったのでした。

    「守りたいと思う人と出会って初めて、自分がどれだけ愛されてきたかわかる」というトランクスが口にするキーワード。これは悟飯を守りたいと思っただけでなく、未来で好きな人が出来て始めてトランクスの中で熟した言葉だったんです。

    ただ、大変残念なことに、実際に「愛しきものへ・・」を仕上げた時は、その結婚話が入れられませんでした。最終回で悟飯への思いを高めていかなければならない中で、トランクスへの思いとのバランスをうまくとる技量がこちらになかったのです。
    それで私はyum様のBBSで以下のようなお遊びをさせていただきました。yum様にご快諾いただいたので、ここにそれを掲載させていただきます。

    =========(もうひとつの「愛しきものへ・・」)=====================
    え? と少年がトランクスを見上げた。
    そのまっすぐな視線からはにかんだように目をそらした青年は、頬に薄く朱をひいて言った。
    「未来に戻ったら結婚しようと思ってるんです」
    「えっ! ホントですか!」悟飯は飛びつかんばかりに青年の両腕を掴むと、満面の笑みで聞いた。
    「ブルマさんとか知ってるんですか?」
    「昨夜言ったら怒られました。なんでもっと早く言わないんだって・・・・・・」
    「そりゃ、そうですよ! で、どんな方なんですか?」
    「とても強い人です。オレと同じ地獄のような中で生きてきたのに、微笑むことを忘れなかったんです。
     あの笑顔に、オレはどれだけ救われたかわかりません。それに・・・・・・」

    少しの間をおいて、ひとつひとつの言葉を噛みしめるように、青年は続けた。
    「オレ、悟飯さんが死んだ時、あの人の身体が冷たくなるまでずっと抱いて泣いてました。
     なのにその後、ぜんぜん泣けなくなったんです。
     どんな惨状を見ても胸が苦しいばっかりで、涙が出てこない・・・・・・
     自分がとんでもなく冷たい人間になってしまったのかって思いました」

    ふとトランクスは聞いている少年が泣いているのに気づいた。
    黒い瞳を大きく見開いて、流れる涙をそのままに、少年はまっすぐに自分を見つめていた。
    トランクスは微笑んで手を伸ばすと、優しくその涙を拭った。
    「あなたも素直に泣けるんですね。それとも、やっと泣けるようになったのかな?」
    悟飯は照れたようにうつむくと、袖でぐいっと目をこすった。

    「彼女も、どんな時でも泣くことをためらわなかったんです。
     悲しいことがあれば泣く。どんな小さなことでも嬉しい事があれば笑う。
     素直であることがこんなにも強いなんて、彼女に会うまで、オレは知りませんでした」

    その言葉が染み入るように少年の胸にとどいた。
    3度目に会えた青年が、こんなにも満ち足りておだやかな雰囲気を持っていたのは、
    何も大人になったからだけではなかったのだと、悟飯は思った。
    苦しい未来に帰ったこの人は、兄のように思えるこの人は、今幸せなのだ。
    ひたすらに、嬉しかった。
    =============================================
    「愛しきものへ・・」のラスト。私の心の中では、こんな会話も交わされていたのでした・・・
    (2001/9/1 記)

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■6 / inTopicNo.2)  DB「今だからわかること」
□投稿者/ 管理人 -(2003/10/05(Sun) 23:28:55)
    「守りたいと思う人と出会って初めて、自分がどれだけ愛されてきたかわかる」
    トランクスに言われたこの言葉を真に理解した時‥‥それは悟飯が幸せになっている証しでもあります。だから、セルゲーム後ずっとたって、本当に幸せになったシーンを書きたくて、そのために色んな材料を集めました。
    子どもができて初めて親のありがたみがわかるというのは、本当だと思います。まあ私には子どもはいないのですが‥‥。で、まずはこれを応用(?)してみました。「今だからわかること」&「愛しきものへ‥‥」の最終話は同時に考えたストーリーなのです。

    そしてもう一つ重要なきっかけになったのが、義父の言葉でした。
    住民票的には私の家族は夫と二人ですが、住居は夫の両親との完全分離の二世帯住宅です。夫の両親は大変おおらかな性格で、自分の親より楽しい人たちかもしれない。ということで、私はけっこうビーデルっぽい状況にあります(笑)
    ある時、夫の兄弟が子どもを連れて遊びにきました。義父と義母が孫たち(つまり私達の甥)の遊ぶ姿を見ながら‥‥「孫を見ているとおまえ達の小さな時のことを思い出すよ、まるで昨日のことみたいだ」と夫と夫の兄弟に言ったのです。
    TVアニメのZのラスト数話を見た時、悟空がえらくパンを可愛がっていて、それがまるで孫を可愛がる義父や義母そっくりだったんですよね。だから悟空がパンを見て、悟飯や悟天の子ども時代に思いを馳せる‥‥。それはぜったいあったはずだ‥‥。
    このストーリーはそんなこんなから生まれた前後編だったわけです。

    色々なキャラを描いていて、一番自分自身が出ているのがビーデルだと思います。私は一見しっかり者と見せていつつ、かなり"弱い"人間でして‥‥。でも、夫は逆なんですよ。イニシアチブをわしわし取るようなタイプじゃないんですが、掴むところはきちんと的確に掴んでる。優しくて、どこかおおらかなところがあります。学生時代、色々なことでボロボロになった私を精神的に救ってくれたのがこの人でした。だから、自分にとっての夫の重要性と、ビーデルにとっての悟飯の重要性が、どうしてもだぶってくるところがあったりするわけです(照!)
    (2001/10/08記)
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■9 / inTopicNo.3)  「愛しきものへ」〜セルゲームと悟飯〜
□投稿者/ 管理人 -(2003/10/05(Sun) 23:42:04)
    セルゲーム後の悟飯を描かれる方は、彼がどこであの思いを吹っ切るかとういことで2種類に分けられる気がします。きっかけを、ビーデルにするか、悟天にするかという感じですね。
    で、わたしのワールド(笑)では、悟飯はセルゲーム後4ヶ月でボージャックと戦い、そこでセルゲームにおける精神的外傷から復活していることになっています。これは、色々考えた末に決めた、私の基本路線(?)なんです。
    実は私も「愛しきものへ・・・」を書く前、悟飯がずーっとセルゲームの傷を背負いながら大人になっていくという流れを考えたことがあります。ですが、これで考えていった時、どうしても解決できない問題が生じてしまったのです。
    長く苦しむということは何かを抑圧してしまったということになるだろう。となると、セルゲームにおける苦しみを持ち続けること=父親に対する憎しみを抑圧している、という解釈が成り立ってしまう。ちなみに抑圧というのは、自分がある感情を持ってしまいそれが認められなくて、その感情を別の感情で覆い隠してしまうというものです。そして、この状態は、どこかで隠れた真の感情を認めない限り解消されない、というのが定説です。
    悟飯が成人するまで父親を殺したことで苦しみ続けるとすれば‥‥それはどこかで、自分をこんな状況に置いた悟空を憎み、そしてそのこと自体が許せなくて悟空への憎しみを自分への憎しみで覆い隠している‥‥。それを解決しようと思ったら、自分が悟空を憎んでいたことを認めなければならない‥‥。

    それは、小説を書く上では非常に魅力的な題材ではあっても、大好きな悟空や悟飯にそういう心理状態を持たせるというのは、私にはとてもできない路線でした。
    抑圧は往々にして、感情的自己防衛力の強い‥‥つまり弱い人間がなりやすい。ならば悟空やチチの血を引いた悟飯が、そんな弱いはずがない。ということで私は、セルゲーム後、少なくとも1年以内に悟飯は復活したことにしよう! と決意したわけです。それならば抑圧ではなく、単なる精神的なダメージで片づけられるはずだ、と! で、ボージャック戦で悟飯は再度あの力を発揮するので、ちょうどいい。これを一つの節目としようと目論んだワケなのです。

    ボージャック戦をセルゲーム後四ヶ月に持ってきた理由は、未来トラがいつ報告にくるかで決めました(ま、チチの安定期ってのもあったんですが)。未来トラは悟飯の悲しみを目の当たりにしているので、セルゲームからあまり時間を空けないで戻ってきて、悟飯を慰めたいと思うんじゃないかなと。でも、あまり間近でもわたわたするし(あの青年気を遣うタイプですから)。で、4ヶ月‥‥なんてことになったわけです。

    最近、「その道に光あふれ風満ちて」の後半戦のために、PTSD関係の本を読んでいます。PTSDというとどれも長く続くものと思っていたのですが、4ヶ月ぐらいのものもあるみたいで、まあなんとか説明はつけられそうだとほっとしているところです。
    もちろん、復活したとは言っても、罪悪感が彼から消えることはなかったとは思います。ただ、自暴自棄になったり、必要以上に自分を責めることから立ち直り、前を向いた。そのタイミングが、私の場合、セルゲーム後4ヶ月のボージャック戦‥‥だったわけです。
    (2001/10/24記)
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